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お焼香にはどんな意味があるの?香りのいいお香を使おう【浄土真宗】

ご法事や葬儀に参列すると順番がまわってくるのがお焼香。

意味もわからずパッパッとお香をくべている方も多いと思いますが、焼香の意味や由来を知っておくとお参りが充実したものになりますよね。

ここではお焼香の意味について解説いたします。

焼香の意味

香を焚くというのはお釈迦様の時代(紀元前500年ごろ)から続く古い儀式で、4つの味わい方があると言われます。

1.香を薫じて仏を供養する

仏さまへ敬意をもって、われわれの香は粗末ではあるが差し上げますという気持ちで行います。

お香をお供えすることで仏さまへ敬意を表しているわけですね。

2.自分の身や心を清浄にする

私達も汗臭いにおいよりは、よい香りを好みますよね。

塗香の解説でも書きましたが、仏様に参らせてもらう前に身だしなみを整えることが大切です。

清浄な仏さまの前に座らせて頂くのに、焼香をしてお参りする自分自身を清める意味があります。

3.良い香りで極楽世界をイメージさせる

立ち上る香煙やよい香りが極楽世界の荘厳(しょうごん・お飾りのこと)を思い起こさせます。

仏壇は浄土を表現したジオラマです。

お香もその表現のひとつなんですよね。

香りが隅々まで平等に行き渡るところから、すべての人に差別・区別なく行き渡る仏の慈悲にたとえられます。

4.香が燃え尽き灰になる様子から、無常を学ぶ

良い香りを発し燃えていた香も、燃え尽きれば冷たい灰となります。

その様子から、いずれは命を終えて消えゆく人の姿をたとえていると言われます。

お焼香の燃える姿から、うつりかわらないものはないことを学ぶのが大切です。

まとめると以下の通りですね。

お焼香のポイント
  1. 周囲や自分自身を清らかにして、仏さまをもてなし敬意と感謝をあらわす。
  2. その香りが仏の徳や教えとなって、人の心に広がっていく。

焼香で大事なことはお香の香り

お焼香の意味を考えると回数や作法よりも「香り」そのものが一番大事ということがわかりますね。

最近は廉価で低品質なお香が多く出回っていて、お香とよぶにはほど遠く、煙だけがでるようなものも少なくありません。

アロマテラピーなどが行われるように、よい香りはストレスを解消し心身をリラックスさせる作用があります。

仏事の厳かな雰囲気をよりよいものにし、参列される方にも気持ちよく参加して頂けるよう品質、香りともに良いお香を一度試してみてはいかがでしょうか。

ちなみに、真宗の寺院では「沈香(じんこう)」という香が多く使われています。

もうちょっと良い物ならこちら。

シャム沈香の方が値段も高いですが、香りの品も質も一段高くなります。

お財布が許すならシャム沈香をオススメします。

お香の原料に興味がある方はこちらもどうぞ

お香は食べるものではありませんが賞味期限があります

沈香なら保管をきちんとしていればあまり気にしなくても大丈夫ですが、原料によっては香りが無くなってしまいます。

何年もほったらかしにしていると香りがとんでしまって、香炉にくべても香りがたたず煙しかでないということもありますよ。

素材によって差がありますが、できるだけ新鮮なお香を用意されるほうがいいと思います。

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善照寺では本堂での法事、永代経などのときに参拝者にお焼香いただくお香にも「沈香」を用意しております。

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沈香の刻み。せっかくお寺に参って頂いた方に少しでも良い香りでお参りしていただきたいのです。

沈香は香りの揮発性が低く、焼香炭などの火種の上にのせて熱が加わると香りがでます。

先ほど香りがとぶと書きましたが、沈香は密封しておくと長期間保存しやすいので、すぐに使い切らなくても大丈夫です。

同じ沈香という表記でも実際の香り・値段にはかなりの差があるので、資金に余裕のある方はいろいろと比べてみるのもよいかもしれませんね。

沈香の高級品は超高額

ちなみに沈香の特級品で伽羅という香木があります。

上の沈香でも高いなぁと思った方、伽羅の値段みたらびっくりしますよ・・・。

これはさすがに高すぎてなかなか手がでません。

高ければ高いほどいいということではないんですが・・・確かに他のものにはたとえられない広がりのある香りがします。

大切な人や尊敬する方に何かプレゼントする時、あり合わせのものにはしませんよね?

敬意と感謝を表すときに無理のない程度で品質が良いなと思うものを御供えされてはどうでしょうか?
伽羅もためしたい人はぜひどうぞ。

焼香をする時、火種には焼香用の炭を使います。

焼香炭に火を付けて香炉の灰の上におき火種にし、その上にお香をくべます。

BBQ用の木炭と違ってロウソクぐらいの火力ですぐに火がつきますので簡単に扱えますね。

お焼香の作法について

お焼香はお参りした相手の宗派の作法に合わせるのではなく、ご自身の宗派の作法で焼香すればOKです。

これを機会にご自身の宗派を知らない方は調べてみてはいかがでしょうか。

うちのお寺のご門徒さんや真宗興正派の方はこの記事の焼香作法を覚えてくださいね。

お焼香の意味まとめ

このブログを読んでいただいた方には真言宗や天台宗などいろんな宗派の方がおられると思います。

その方は上に書いた作法とはおそらく違います。

まずはご自身の宗旨が何宗の何派か確認していただいて、檀那寺さんに作法を訪ねてください。

一般的なマナー本は宗派別の対応をしていないことが多いのであまりあてになりません

葬儀の会場など、最後のお別れで故人を偲ぶ時に

あ〜焼香の作法わからん!

周りを見て・・・きょろきょろ・・・あ〜順番きた〜!

みたいなことにならないようにしましょうね。

ご自身の宗派の作法だけおさえておけば、参列しても振る舞いがビシッと決まりますし、落ち着いて法要の時間に向き合うことができるのではないでしょうか。

合掌

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