仏壇にお供えする樒(しきみ)って何?榊(さかき)とはどう違うの?

道具や作法

こんにちは、お坊さんブロガーのへんも(@henmority)です。

仏事のお飾りの中には樒(シキミ)という植物が使われます。

そこで、樒(シキミ)をお店に買いに行くと、横には榊(サカキ)というよく似た葉っぱが並んでいて、どちらを買えばいいのか迷う方も多いようです。

▼左が樒(シキミ)で右が榊(サカキ)
樒と榊

仏教の作法に樒(シキミ)が飾られるようになった由来と、榊(サカキ)との見分け方も紹介しますね。

樒(しきみ)とは

▼樒は葉や枝から独特の香りをもった常緑樹です。
樒

蓮の形に似たかわいらしい白い花が咲くのですが、根・葉・枝・花・実のどの部分にも毒性があるんですよ。

特に実は食べると中毒症状を起こすので注意が必要です。

浄土真宗のお飾りでは主に2つの場所で使われます。

樒を使う場所
  • お仏壇の華瓶(けびょう)でお供え
  • 臨終勤行の時のお飾り

▼樒(シキミ)を華甁(けびょう)にお供えしたところ。
樒を華瓶にいれたところ

地域によってはお墓の花筒に樒をお供えするところもあります(愛媛県など)。

樒(シキミ)が仏事に使われるようになった由来も紹介しておきます。

樒(シキミ)が仏教で使われるようになった理由

1.蓮の花の代用として樒が使われるようになった

仏教のはじまったインドでは、泥の中に根を伸ばし、水面から美しい花を咲かせる蓮の花を悟りの象徴として扱ってきました。

樒はインドの青蓮華の葉に形が似ているため、その青蓮華の代用品として樒が使われるようになったとも言われています。

仏教には縁の深い蓮のモチーフは仏壇の装飾の随所に見ることができます。

▼青い睡蓮
青い睡蓮

▼白い睡蓮
白い蓮

▼樒の花。たしかに花の形がちょっと似ていますね。

 

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畑の樒(シキミ)に白い花が咲いていました。 この木には毒があり、特に実には猛毒があるので「悪しき実」から「しきみ」になったそうです。 でも仏事には悪霊除けや臭いを消すという意味があり、お墓の花入れにはこのシキミを必ず入れます。 そんな毒があるともしらずお花はいい匂い。(のような気がする☺️) しかも12個の花弁と萼片は白くて清らか。(に見えます😅) 学名はIllicium(香りで誘惑する花)だそうですよ。😱 みなさん、美しい花には気をつけましょう! * #シキミ #樒 #シキミの花 #線香の材料 #常緑小高木 #お墓の木 #花言葉は「猛毒」「甘い誘惑」「援助」 #本当の花は3月に咲くのに変だね #実は10月の頃のはず #illiciumreligiosum #poisonousflower

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2.香木として

日本の気候では、線香の原料に使われる沈香白檀などの香木が育ちません。

そこで良い香りを発する香木の一種としてお供えされるようになりました。

また、樒は墓地の近くにも植えられていることがあります。

現代ほど清潔に遺体を扱うことができなかったため、遺体の臭いを抑えるのは大変な問題でした。

その樒(シキミ)の香りを使って遺体の腐敗臭を消す目的で使われたり、土葬した遺体が野犬などに掘り起こされることを防ぐためにも用いられました。

樒はそのままでも香りを放っていますが、燃やすとさらに香り(臭い?)がでます。

死臭をなんとかするためにお香や線香などと一緒に使われてきたことからも、仏事で多く使われるようになったようです。

末期の水をとる時にも樒は使われます。

3.清浄な水を保つため

樒には毒性があり、その力を利用してお供えした水を清浄に保つ目的で使われるようになりました。

お仏壇は必要?という記事で紹介している通り、お仏壇は浄土の世界のジオラマです。

仏様の世界には清らかな水があるという表現のひとつとしてこの樒をさした水が使われるようになったようです。

ご本尊の前に樒をお供えしたところ

華甁には樒だけでなく他の青木を供えることもあるのですが、真宗故実伝来鈔(しんしゅうこじつでんらいしょう)という書物には「華甁(けびょう)は樒なり」とあり、樒が一番正式なお飾りとされています。

仏壇に花を飾る時は悪臭やとげのある花、毒花を避けるのですが、樒の毒性は飾りとして使われるのはちょっと不思議なところです。

樒(しきみ)と榊(さかき)の違い

花屋さんや産直市などに仏花を買いに行くと樒(シキミ)の横には形の良く似た榊(サカキ)という青木も売られています。

▼左が樒(シキミ)で右が榊(サカキ)
樒と榊の判別

樒(シキミ)の特徴

▼こちらが樒(シキミ)。
樒の写真

▼樒(シキミ)はシキミ科の植物で葉が上から見ると放射状についています。樒を上からみたところ

榊(サカキ)の特徴

▼こちらが榊(サカキ)。
榊の写真

▼榊(サカキ)はツバキ科の植物で、上から見ると平たく葉がついています。
榊を上からみたところ

榊は木+神と書きますし、神棚のお飾りなど神事に使われます。

お買い求めの際は間違えないよう表記をよく見て買ってくださいね。

樒(シキミ)まとめ

お飾りの中で使われるようになった理由がわかるとより親しみがもてますよね。

花屋さんや産直市などで見かけたら手にとって見てみてください。

樒の飾り方をはじめ、仏壇のお飾りのしかたを図解でわかりやすく解説していますので下の記事もあわせて読んでみてくださいね。

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