普段何やってるかわからないおじゅっさん。その生態を広く知ってもらおうという会。
仏教ばなれとかお寺ばなれとかいろんな事がいわれますが、それはお寺側のわかってもらおう、わかりあおうという努力も少なかったんじゃないかと思うわけです。
有志のおじゅっさんが宗派の枠を超えて集まり第1回「おじゅっさんとゆる〜く話す会in高松」開催。ぱちぱち。
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場所は高松興正寺別院
▼この看板からゆるさ全開
おじゅっさんの手作りスイーツでおもてなし
一保堂のほうじ茶と中原大道さんの手作りスイーツでおもてなし。
▼Cafe de Ojyussanのロゴまで作る手の込みよう。芸が細かい!!
▼輪袈裟や数珠も展示して手にとって見てもらったりしました。
おじゅっさんとゆる〜く話す会in高松
参加者のみなさんとおじゅっさんがお茶を飲みながらお話をするお茶会。
おじゅっさんと話す、といってもこれは「ゆる〜く話す会」です。
仏教の難しい話をする必要はありません。
- 普段どんな生活をしているの?
- 肉や魚は食べていいの?
- 足はしびれないの?
などなど、その生態のよくわからないおじゅっさんに対する質問も気軽に聞いてくれたらいいのです。
でもそんな気軽な話のなかから仕事の中で悩んだりしたことや、そういう悩みにお坊さんの立場だったらどう対処するか?など、生活の中でどんなものの考え方を大事にするかという、少し深いところまで踏み込んだ内容に話が発展することも。
参加者のみなさんと一緒に同じ目線で対話する中で「そういうことだったのか!」という共通理解・相互理解がうまれていきます。
▼浄土宗と曹洞宗のおじゅっさん
▼また半目になってる!!(詳しくはこちらもどうぞ)写真うつるの下手すぎ!!
法事の席などでは一方的におじゅっさんが話すだけで、あまり気軽にお話をする機会をもつことができない場合も多いです。
周りに親戚の方もたくさんいたりして、直接聞いてみたいこともなかなか話せなかったり。
でもこの「おじゅっさんとゆる〜く話す会」ならこの通り。
▼すごく話しがはずんでます!むっちゃ楽しそう(おもにおじゅっさんが。)
合間にはミニ法話も
せっかくお寺に参って頂いたので少しは仏教にも触れてもらおうということで幕間のミニ法話を担当させて頂きました。
5分程度ということだったので、ipadを使って写真を見てもらいながらのお話。
伝統的なやり方はもちろん大事ですが、現代の人にどうやってわかってもらいやすいようにするかをおじゅっさん側も考えていかねばならんと思っています。
といいながらも、そんな余計なことしなくてもちゃんと話だけできちんと伝えられる実力のある人は話しだけで十分できちゃうんですよね。
▼同じ真宗興正派の千葉憲文さん。お話が非常にわかりやすく聞き入ります。う〜む見習っていかねば。
▼担当を途中で交代しながらいろんなおじゅっさんとお話をしていただきました。(浄土宗&浄土真宗)
袈裟ファッションショー
普段お坊さんがきている袈裟ってそもそもなんなの?
いろんな色や形があるけどどんな違いがあるの?
▼今回は袈裟がどんな意味をもつものなのか、その由来なども聞いても頂いて、順番にいろんなバージョンの僧侶の姿を見て頂きました。
今回は真宗の僧侶だけでなく浄土宗、曹洞宗の方にもご協力頂いたので、我々真宗僧侶にとっても初めて見るものや聞かせてもらうものがたくさん。(おもにおじゅっさんがおおはしゃぎ。)
浄土宗バージョン
▼浄土宗の袈裟の説明
▼袈裟をつける前には押し頂いて、お経を唱えてから着るそうです。
▼袈裟のつけ方も宗派が違うとまったくその構造も違います。
▼初めてみる動きに驚きました。
▼完成
▼背面にはこの袈裟を寄進した方のお名前が。修行をするのは僧侶自身の為でありながらその活動を支えてくださっている方のことを忘れないように袈裟にお名前を書かれるそうです。
曹洞宗バージョン
▼袈裟は神聖なものなので頭にのせておつとめをしてから着用します。
▼これまた初めてみる動き。
▼曹洞宗は座禅をする中で着用するので座禅を組んだまま着ていきます。
▼完成
▼曹洞宗の袈裟はそれをたたむ動作も素晴らしい型がありました。
▼座禅をしたまま床に袈裟が着かないように頭と背中を使ってたたんでいきます。
▼座ったまま頭に引っ掛けたりして体の後ろでさっさっとたたんでいきながら・・・
▼1歩も姿勢を崩さず綺麗にたためてしまいました。こんなのも初めてみる作法でとても驚きました。(おじゅっさんおおはしゃぎ。)
真宗興正派バージョン
色衣+五条袈裟と黒衣+五条袈裟。
浄土宗や曹洞宗の衣とはまた全然違う形ですね。
▼立ち姿で説明し、
▼座った姿勢でその意味なども説明。
七条袈裟
一番派手な七条袈裟の着用モデルをさせていただきました。
▼七条袈裟は袈裟に修多羅を結びつけてから着ますのでその説明を。
▼実際の七条袈裟と修多羅を持っていただいて、僧侶が着ているものの重量感を感じてもらいました。
袴+色衣+七条袈裟は見た目以上に重たいです。
さすがに着て頂くことはできませんが、持って間近で見て頂くだけでも珍しい経験になるかと思います。
▼七条袈裟はお手伝いをしてもらいながら着るので着付けていく様子も説明しながら
▼完成。
バックヤードでは・・・
今回の会に参加していただいた一般のお客さんにとっても、いろいろと発見があっておもしろかったと思うのですが、参加しているおじゅっさんどうしもまた宗派が違うと知らないことだらけで驚きの連続でした。
▼え、そんなとこ穴あいてんの??え、あいてないんですか??の図。
▼似てるけど違うねぇ。ほんとだねぇの図
まとめ
本山で開催した「Teraハウス」というお茶会イベントや今回の「ゆる〜く話す会」に参加して、思うことは若い世代の方とお坊さんの接点がとても少ないことが問題で、実は話をしてみたいという潜在的なニーズはまだまだあるなと感じます。
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それが、実際関わるとなると葬儀や法事という形をとることが多く、しがらみや作法、地域の慣習などがプレッシャーとなって「どうやったらいいか、なにをやったらいいかわからない」となって、お寺やお坊さんと自然と疎遠になっていくのではないかと。
お寺もどんどん潰れていっている時代。
お坊さんがいかに社会の中に役立っていけるか、意味のある立場として機能していくか、その意味や立ち位置をよく考えて活動していかねばならないということを改めて考えさせられた会となりました。
今回のイベントもこちらフリースタイルな僧侶たちに掲載されています。
もっと社会の役に立ちたいと思って活動しているお坊さんは日本にたくさんいて、「フリースタイルな僧侶たち」はその活動をお知らせするフリーペーパーです。
随時このフリーペーパーを置いていただけるカフェとか雑貨屋さんなど(若いお客さんが集まるところ)も募集しております。ご興味の出た方はぜひお問い合わせいただければと思います。
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