今日はこれを読んでくださっている皆さんにお願いがあってブログを書きます。
香川を世界に誇れる場所にするターニングポイントが今だということをお伝えしたいのです。
今年、瀬戸内サーカスファクトリーはこれまでよりも大きく動き出します。
細かいことはFAAVOのサイトを見て頂くこととして、ここにはぼくの個人的な思いを書きます。
瀬戸内サーカスファクトリーの公演に参加して
ぼくはこの5年間、瀬戸内サーカスファクトリーの活動に出演者として多く関わらせていただきました。
(このブログを初めてご覧頂いた方はこちらのprofileもあわせてどうぞ)
- 2011年 猪熊弦一郎美術館・MIMOCA「祝20祭」
- 2012年 100年サーカス
- 2013年 四番丁スクエアまちづくり学校文化祭
- 常盤町街中サーカス
- 2014年 お寺でサーカス(オムニバス形式で善照寺ブラザーズとして)
- 2015年 突然!奇祭!〜赤門筋大道芸サーカス CIRCUS SHOW ・
- 第1回 創作サーカスフェスティバルSETOラ・ピスト「naimono」
もちろん大きな公演のメイン出演者はプロのアーティストですから東京やフランスから来て頂いていましたが、香川在住の地元パフォーマーとしていろんなステージに参加させて頂いてました。
アーティストの力と地元の文化の融合
ぼくにとってはどの公演も代えがたい経験でしたが、中でも大きな転機と衝撃を受け、新たな世界を見たのはやはり100年サーカスだったといえるでしょう。
何せそれまでは1人で練習し、1人で試合内容を考え、1人で演技をするというのが常の世界観で、アーティストというよりは明らかにアスリートとして活動をやってきました。
それが、パントマイム・エアリアル・ジャグリング・音楽、そういう他ジャンルのプロたちと一緒に、またプロの照明や音響さんが演出するステージにでるというのはそれまでにない未知の経験でした。
2012年11月3日
100年サーカスは幕を開けました。
出演者は東京・フランス・香川から集まります。
事前にyoutubeで動画が送られてきて、「この動き練習しといて」という指示のもと各自が練習して顔合わせしたのが本番3日前。
そして出演者が全員揃ったのは本番前日という事態。
ほぼぶっつけ本番。
それでもなんとかしちゃうのがプロの凄さでした。
実際に会場まで足を運んで下さった皆さんには、他では見たことのない最高の世界を見ていただけたと思うのです。
©瀬戸内サーカスファクトリー
100年サーカスの舞台には、香川の歴史を語る上で欠くことのできない「ことでん」の車両工場が使われました。
ステージの後ろにはレトロ電車が配置され、その車両までもが舞台となっていました。
▼まさにプロのアーティストの演技と、この香川の土地の文化が一体となったステージだったのです。
100年サーカスをご覧頂いたお客さんから「最高だった!!」「素晴らしかった!!」とたくさんの感想を頂きました。
お客さんも最高の気分だったかもしれませんが、この時ステージの上からぼくが見た景色も最高でした。
ぼくはお坊さんという立場上、たくさんの人の前で集まって話をすることがあります。
その時こちらから見える景色は決まって、みなさんの泣き顔や辛そうな表情です。
しかしこの出演者が手を繋いだ写真が撮られた時、ステージからみていた景色はそれとはまったくの別物でした。
満席のお客さんの笑顔と拍手。
見渡す限り、喜びの表情しか見えませんでした。
会場全体をつつんだ、ライブでしか味わえない感動と美しさ。
今思い出しても、何かこうわき起こってくる気持ちがあります。
▼ステージ後ろのレトロ電車の中。この座席に隠れたりしたんですよね。出演者ならではの写真。
出演者もお客さんも一体となった感動、これをたくさんの人に味わってもらいたい!!
しかし、100年サーカスは一夜限りのサーカス。
youtubeで映像を見ることはできますが、今となっては幻だったかと思うほどです。
なぜ、この素晴らしい時間が幻となるのか?
それはサーカス作品の制作活動や発表をできる「常設の拠点」がないからです。
この100年サーカスの時には普段使っていることでんの車両工場を一時的に借りて使ったため使用できる時間に限りがありました。
問題は場所だけではありません。
作品は公演当日にポンっと突然生まれるものではありません。
アイデアをだし、実践してみて調整し、またやり直して・・・という何日にも渡る制作期間を経て1つの公演となります。
そしてその制作期間中、アーティストにも生活があります。
ぼくは地元で本業としての収入があり、お寺の仕事をこなしつつ合間に練習に参加するという形でこういう制作期間を過ごしましたが、制作に関わるプロのアーティストたちはその期間収入を得ることができません。
素晴らしい作品を作るためにはそういう現実的な問題を解決する必要があり、そのためにも資金が必要なのです。
クラウドファンディングFAAVOでの説明を引用しますと、
- 必要な器具が揃い年中「創作」できる施設を創設し(環境づくり)
- アーティストにとって刺激的な芸術交流の機会を提供し(創作や交流)
- 技術者を育て(人材育成)
- 地域の子どもたちが情操教育としてサーカスに触れ(教育)
- かつ、ビジネスとしてアーティストが活躍できるイベントの機会も増やす…というところまで目指しています。
地域の活性化にはマネタイズということをなしに語ることはできないと思っています。
アーティストの才能を発揮できる場所であり、観光の拠点となり、雇用を作り、こどもたちの教育の場となる、それを兼ね供えたものを作りあげるのが瀬戸内サーカスファクトリーの目指すところです。
▼子ども達の教育の場となるということが具体的にどういうことかヨッセンスの記事にも詳しく書かれています。
ぼくは思いを書いていますが、客観的な視点で活動内容がとてもわかりやすい記事です。ぜひこちらもお読み下さい。
外部リンク:ワクワクすっぞ!日本でたった1つの「現代サーカス」の拠点が香川に?! | ヨッセンス
香川が唯一の場所になれるチャンス
香川という土地の歴史と文化の上に、新たな文化を創るのです。
よそでは見られない新たな文化が「サーカス」という明確な形になろうとしているのはこの香川県だけです。
日本中さがしても他にはどこにもないんです。
これから育つこどもたちに、香川はこんな素晴らしいところだよ。
東京や大阪にもない、ここだけにしかないものが香川にはあるんだよといえる場所にしたくはありませんか?
それはどこかの誰かがやってくれるんじゃないんです、香川に住みこの場所で生活する人が作りあげるものなのです。
ぼくはあの時ステージからみた光景は一生忘れないでしょう。
みなさんの笑顔と喝采に涙が出そうでした。
そんな素敵な体験ができる場所を、これからの香川のこどもたちにも残そうではありませんか。
10年後の香川県が、ドキドキするほど豊かで魅力的になるために!
どうか、これが香川を世界に誇れる唯一の場所にする第一歩は今です。
ぜひとも下のリンクから支援の詳細をご覧頂き、この瀬戸内サーカスファクトリーのプロジェクトにご協力をお願いします。