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Pokémon Goから学ぶ仏教の心。善照寺にはドードーがいた。

こんにちは、お坊さんブロガーのへんも(@henmority)です。

Pokemon Goが日本でも配信され、画面に集中しすぎで進入禁止の場所に入ったりする方がいて、遊び方のマナーが問われていますね。

今日はちょっと変わったポケモンと仏教のお話。

本堂でポケモンを捕獲!

とりあえずPokemon Goをダウンロードしてみました。

近くに何かいないかな〜と思ってお寺の中を歩いてみてたら・・・・

▼いた!うちのお寺の本堂にドードー発見!!
名称未設定 1

こ、これはっ・・・!

共命鳥(ぐみょうちょう)やないかい!!

共命鳥(ぐみょうちょう)は仏説阿弥陀経にでてくる極楽浄土にいるといわれる鳥のこと。

この共命鳥は胴体が1つで頭が2つすごく変わった姿をしているんです。

▼まさにこの子!!

ドードー2

空もとぶから、ちゃんと「ひこう」タイプですね。

共命鳥(ぐみょうちょう)の物語

この鳥は極楽浄土に生まれる前、2つの頭は大変仲が悪かったと言われています。

片方が

右ドードー
今日は肉が食べたいっ!

といえば、もう片方は

左ドードー
いや、魚やろ‼︎今日は魚の口や‼︎

と言い、片方が

左ドードー
もうそろそろ寝ようか〜

と言えば、片方は

右ドードー
いやいやもっと遊ぼうや!!

というように、何かにつけて衝突する始末。

2つの頭は別々ですが、体が1つなので当然揉め事が起こります。

こんないさかいは日常茶飯事。何度も何度もけんかを繰り返します。

そして・・・・

右ドードー
もう我慢ならん!!
あいつさえおらんかったら・・・っ!!

そう思った片方の頭は、もう一方の頭に毒入りの食事を食べさせて殺そうとしたのです。

右ドードー
しめしめ、これであいつがおらんなったら俺の好きなようにできるぞ!!

そう思っていましたが、片方に毒を食べさせたらどうなるかはみなさんわかりますよね??

頭は2つですが体は1つ。

相手が食べた毒が体にまわり、毒を食べさせたほうの頭も命を落とすことになりました。

その命終えるときに毒を食べさせた頭は気づくのです。

右ドードー
これまでけんかしたり、いろいろもめたりしてきたけど、死ぬ間際になってようやくわかった。
自分の命は自分のものと思っていたけど、相手がいてこそ自分の命も成り立っていたんやなぁ・・・わいはあほやったでぇ・・・がくっ

私の命は私だけで成り立っているのではない。

こんな鳥、実際おらへんやん!とおっしゃるかもしれませんが、このドードーの姿、共命鳥の姿は仏教の大事な教えをあらわしているのです。

それが縁起の道理。「自他一如」のものの見方といいます。

簡単に言うと、

君たちがいて僕がいる。  byチャーリー浜

ということです。

あらゆる出来事は関わりあうの中で成り立っており、私のいのちも多くのご縁の中で生かされている命である。

自分1人の力で生きているつもりかもしれないが、それは大きな勘違い。

自分と他人とは切っても切り離せない「1つの如し」ということです。

こうしてこの世の真理を悟った共命鳥は、極楽浄土に生まれこの大切な教えを皆に伝えているということです。

共命鳥に学ぶ人のあり方。

人間には他人を蹴落としてでも自分が助かろうという心や、他人を排除してでも自分の意見を押し通そうとする心をもっています。

この共命鳥はそんな生き方ではいかんぞ、ということを教えてくれているのです。

会社やチームなんかでもよくあることですが、誰か1人の意見を強く押し通すことで、全体がバラバラになって結局その人自身も不利益を被ることになります。

環境の問題なんかもそうですね。

自分たちの利便性を追い求めるがために、環境を破壊し他の動植物の命を犠牲にしてきましたが、結局はそのことで人間自身も住みにくい環境になってしまいます。

自己中心的なものの見方だけでは、お互いが成り立つバランスを見極めることができません。

「自分さえよければ、他人やほかのことはどうなってもいい」といつも自分中心に都合よく物事を考えてしまう人間のあり方は、まわりまわって自分自身をも傷つける大きな過ちであるということに気付よ、ということをこの共命鳥は教えています。

Pokemon Goは適切に遊ぼうね

要は、自分のポケモンをゲットしたいがために立入禁止区域に入ったり、私有地に入っていったりするといかんよってことです。

そういう人が増えたら、「このゲームは問題だ!!」ってなって禁止条項がたくさんできて自由に遊べなくなるかもしれません。

やったらいかんとこ、人に迷惑をかけるところ、よく考え、マナーとルールをちゃんと守って遊びましょうね。

おまけ

社会現象となるようなものに何かトラブルが起こると、すぐに道具の禁止や廃止の方向に動き出す人達がいますがあまり建設的ではありませんよね。

包丁が事件に使われたら、「包丁は世の悪だ!!」とか車で事故が起きたら「車は殺人の道具だ!!すぐ廃止だ!」とでもいうのでしょうか。

トラブルに対して道具を禁止にするのは1番安直な方法です。

本来的には道具を使う人間をいかに育てるのか?という方向に考えないといけません。

こんなテスト問題の時にもそうでしたが、何か問題が起こった時こそ学びのチャンス。

Pokemon Goはマナーとルールを守って適切に遊びましょう。

あ、あと遊びすぎてバッテリー切れにも気をつけて。大事な時に携帯が使えないなんてことにならないように注意してくださいね。

▼何かとオススメのモバイルバッテリー

しかしこの共命鳥の話を知って、お寺にドードーがでるようにしてたんなら任天堂さんはえらい。
多分、たまたまやろうけど(笑