こんにちは、お坊さんブロガーのへんも(@henmority)です。
本記事ではお金や財産の生前整理の具体的な方法をまとめています。
仲の良かった家族であっても、相続問題が原因となって修復不可能な大きな亀裂が入ってしまうことがあります。
家族間のトラブルを避けるためにもお金や財産の整理はとても重要ですね。
お金や財産の生前整理をしておけば 、いざ相続という時にも手間が大幅に削減できますし、本人はもちろん残された家族の安心感にもつながります。
それでは終活の中でお金や財産をどのように生前整理していけばよいか詳しくみていきましょう。
お金や財産の生前整理の仕方
自分の人生を有意義に過ごすためにも財産の状態を把握することはとても大切です。
お金や財産、口座の状態を確認しながらひとつずつ整理していきましょう。
- 銀行口座
- クレジットカード
- 生命保険や共済など
- 有価証券(株式など)
- ネットバンク・ネット証券など
- 不動産(土地・建物など)
- 借金や負債などマイナスとなる財産
最後に現在の財産状況をまとめた財産目録を作成しましょう。
銀行口座の整理の仕方
銀行口座がひとつだけなら話が早いのですが、多くの場合複数の口座をお持ちですよね。
ふだん使わなくて、自分でも忘れているような銀行口座はありませんか?
複数の銀行口座を持っているなら、できるだけ1つにまとめておいた方がスムーズになります。
特に少額しか入っていない口座はお金を引き出して現金化するか、メインの口座に移し替えて解約してしまいましょう。
家族が危篤状態になった時にやるべき事を解説した記事でも紹介していますが、銀行口座は本人が亡くなったことを知った段階で凍結されてしまいます。
いくつも口座があると財産の把握も大変な上に、遺産分割協議のあとそれぞれの銀行と個別に相続の手続きをするととても手間がかかります。
葬儀費用に自身の口座のお金を使ってもらいたい場合は、家族に相談して口座凍結になる前にどのようにお金を引き出して保管するかも相談しておきましょう。
印鑑・通帳の保管場所を伝えておくことも忘れずに!!
クレジットカードの整理の仕方
クレジットカードはカード発行元の会社に連絡して不要なカードは解約手続きをします。
クレジットカードの見直しをすると毎月ムダな支払いをしているサービスがないか見直すこともでき、固定費を下げて節約にもつながります。
また、詐欺やスキミングなどの犯罪から身を守るためにもムダなクレジットカードは減らすのがいいですね。
ふだん使っていないカードはスキミングなどデータを盗まれて不正使用をされた時にも気づくのが遅くなりがちです。
カード使用状況を確認して不正なカード使用履歴を見つけたら早めにカード会社に連絡して対処しましょう。
また、カード利用によるポイントは相続することができません。
長年ポイントを貯めておいても規約の変更でポイントの価値が変わってしまうこともありますし、本人が使いきってから解約しましょう。
クレジットカード付帯の保険が重要な役割をもっていることもあるので、解約の前にはしっかり確認してくださいね。
生命保険や共済の整理の仕方
生命保険や共済に入っている場合は保険証券を読み直し、条件をしっかり確認しておきましょう。
保険の内容によっては必要の無い補償がついていたり、中には解約した方が良い物もあるかもしれません。
保険内容を確認したあとは保険証券を1ヶ所にまとめて保管し、家族にも保険証券の保管場所とどこに保険金を請求すればよいかを伝えておきましょう。
また、保険は誰に保険がかかっていて(被保険者)、誰が保険金を受け取るのか(受取人)を確認しておくことが重要です。
保険金の受け取りには相続人の人数によって非課税枠がありますので、うまく利用すると相続税の節税に利用することができます。
有価証券の整理の仕方
株式や投資信託などの有価証券は証券会社の運用報告書をとりまとめて保有資産のリストを作りましょう。
手元に運用報告書が見つからない場合は証券会社に連絡して発行してもらいます。
知人の会社に出資したり、特別な資産がある場合も確認しておきましょう。
ネットバンク・ネット証券の整理の仕方
ネットバンク・ネット証券の口座は通帳がないので、家族が一番把握しづらいものです。
▼キャッシュカードは口座をもっていることの手がかりになります。
ネットバンクの場合、ログインIDやパスワードを紙に印刷しておき、金庫など安全な場所に保管しておきましょう。
もし使っていない口座があれば解約しておきましょう。
パスワードのアルファベットに小文字のl(エル)と大文字のI(アイ)などが入っていると、入力ミスを起こしやすくなります。
パスワード作成の時に避けるようにしましょう。
不動産の整理の仕方
不動産は相続財産の中でも額が大きく、分配をきちんと考えておかないとトラブルになりやすいものです。
まずは所有している不動産のリストを作りましょう。
不動産の場合、名義者が亡くなったあとでもそのまま利用することは可能ですが、売却するとなると名義変更が必要となります。
先祖代々の土地などで、ひいおじいさんの名義などになったままだったりとさかのぼって相続の手続きが必要となるため利害関係者全員の確認が必要になります。
正直言って、手続きがとても複雑になり大変な労力になってしまいます。
誰の名義にしておくとあとあとトラブルが起きにくいのか?
誰にどのように相続させるのか?
などをよく考え、よくわからない場合は早めに司法書士や弁護士に相談しましょう。
借金や負債などマイナスとなる財産について
相続に関わる財産はプラスのものだけではありません。
相続するときに借金やローンなどマイナスのものがある場合、借金やローンも相続する必要があります。
マイナス分だけ放棄するということはできません。
相続を受ける側の立場に立ってみれば、マイナス分こそはっきりさせておいて欲しい情報です。
知人に借りた金額、金融会社に借りた金額、連帯保証人になっているかどうか、など未払いの借金がある場合はきちんと一覧表に記載しておきましょう。
マイナス分とあわせて、残った家族が財産相続をするのか、放棄するのか決めることになります。
もちろん本人が返済し、あとの家族に引き継がせないことは大事なことです。
お金や財産の生前整理まとめ
- 口座の情報を明らかにする
- 信頼できる家族に情報を伝える
- 財産目録を作る
財産の情報を整理し終わったら、すべての情報を記載した財産目録を作成しておきましょう。
財産に関することは本人が生前に手続きをすれば比較的カンタンに整理できるものも、亡くなってしまってからではとても手間がかかってしまいます。
家族の手間を大幅に減らすことはもちろん、金銭面の無駄を減らして自分自身の人生を有意義に過ごすためにも、生前整理に計画的に取り組んでいきましょう。