【実るほどこうべを垂れる稲穂かな】稲穂の姿に大事な事を学ぶ。

生き方や考え方

こんにちは、お坊さんブロガーのへんも(@henmority)です。

あの松下幸之助さんも大事にしていた「実るほどこうべを垂れる稲穂かな」という言葉。

ビジネス書や自己啓発の本などでも目ににすることも多いですが、その味わいをお坊さんなりに書いてみました。

この記事では実るほど頭を垂れる稲穂かなということわざについて詳しく解説します。

実るほど こうべを垂れる 稲穂かな

実るほど頭を垂れる稲穂かなはとても有名な詩ですね。

「みのるほど こうべをたれる いなほかな」と読みます。

中身の詰まってない稲はピンとたち、中身が熟した稲ほど実の重みで頭が下がる様子から、知識や徳を積んだ人ほど謙虚な人間になることを例えたことわざですね。

座右の銘としてこのことわざを使う方も多いので耳にしたことも多いのではないでしょうか。

とても有名な詩ですが、誰が読んだ詩かはわかっていないようです。

ですから、少し調べてみると少し違う言い回しをすることもあるようですね。

「実るほど 頭の下がる 稲穂かな」

など、いくつか似た言い方があるようですが意味は同じです。

実るほど頭をたれる稲穂かな の意味

辞書にはこのように意味が書かれています。

学問や徳行が深くなれば、かえって謙虚になる。実る稲田は頭垂る。実ほど頭を垂れる稲穂かな。 大辞林より

要は豊かに実った稲はその重みで頭が下がる、その様子から何らかを学び修めた人は謙虚さを兼ね備えるようになるという意味ですね。

へんも
ああその通りやな〜

と何げなく納得してしまいますが、よくよく味わうと深いことを言っていますね。

実るほど こうべを垂れる 稲穂かなの味わい

このことわざの一番大事なところは、頭が下「」るとか、垂「れる」いうところがとても重要な表現なんです。

「頭を下げる」と「頭が下がる」は違う。

「頭を下げる」と「頭が下がる」は動作としては同じですけど、実はこの2つには大きな違いがあるんです。

頭を下げる

人はお金のためなら頭を下げることができます。

仕事を紹介してくれたり、お得意さんであったり、ここで「頭を下げ」ておけば、自分にとって利益があるぞ!という時はペコペコ頭を下げることができるんです。

気持ちなんて全然こもってなくていいんです。

自分の尺度や都合であっちにペコリ、こっちにペコリ。

意識的にペコリ、狙ってペコリ。

頭を「下げる」のはポーズでできることなのです。

頭が下がる

しかし、「頭が下がる」というのはちょっと違うんですね。

これは損得や自分の都合を超えた世界なんです。

相手がどうとか、利益や損得の問題じゃなく、私がどのような存在なのか?という中身が問われる問題なんです。

頭が下がるというのは自然に起こってくることで、狙ってポーズでできることではありません。

どういうことかというと、私の中に本当に中味が詰まらないと「頭は下がらない」んですね。

中味というのは感謝と尊敬の心、そして「おそれいる」という心

自然に「頭が下がる」人というのはなかなかいないんです。

稲は稲の力だけで育つのではない。

稲が生長するには稲自体のもつ力はもちろん大切ですが、それだけでは成長しません。

土がないといけません。

水がないといけません。

日光がないといけません。

いろいろな要件が揃って、時間とともに稲穂の中身が詰まっていく。

直接的にも間接的にも多くのはたらきがあって中味が詰まっていくわけです。

その周りの多くのはたらきによって、自分自身が支えられていることに気づけないと頭は下がらないわけですね。

稲の姿に人間も学ぶべき

これは人間のあり方も一緒なんですよね。

自分が成長するまでに様々な支えとご縁があってここまで育ってきたわけです。

もちろん自分の努力もあるでしょう。

しかしそれ以上に、自分の目には見えないたくさんの「はたらき」に支えられて育ってきたはずです。

成長をうながす「はたらき」によって自らが成り立っているという事実に気づけるかどうか。

この「気づき」がないと、いくら知識を得ようが仕事をこなそうが、「ありがたい」という心は生まれず頭は下がらないのです。

おかげさまという考え方

古くから日本は直接的には見えない「はたらき」すなはち、「影(かげ)」の力に感謝する生き方をしてきました。

それが言葉にも表れているんですね。

「かげ」に尊敬の「御」をつけて「おかげ」と言いました。

さらに丁寧にして「様」もつけて「おかげさま」となりました。

私がここまで育ってきたのは「おかげさま」である、こういう精神を大事にしてきたわけです。

現代は個人の主義主張を強く言う時代になりましたが、自己主張がどんなに強くなろうとも多くのものに支えられて生きているという事実自体に変わりはありません。

自分が支えられていることに気づかず、自己顕示欲とメンツでぱんぱんの稲穂は、肝心な栄養が入っていないから熟していかないわけです。

いつまでもこうべを垂れず、青くぴんと突っぱったまんま。

そんなお米食べれたもんじゃないんですね。

頭の下がった稲穂の姿に「おかげさま」の心を学んで、頭の下がる生き方をしたいものですね。

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2017年11月12日

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