こんにちは、浄土真宗のお坊さんブロガーのへんもです。
友人・職場の人・関係の会社の方などの訃報を耳にして、そのお葬式や通夜に参列できない時には弔電(ちょうでん)を送ります。
しかし、いざ弔電を送ろうとすると「なんて文章を打てばいいんだろう?」とか「いつ送ればいいの?」とか困る方も多いのでは?
この記事では弔電の文例や送り方をまとめています。
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弔電(ちょうでん)とは
人の死をいたみ悲しむ気持ちを表した電報 大辞林より
訃報(ふほう)を聞いた方がその通夜や葬儀に参列できない場合、気持ちをお伝えするために送られる電報です。
弔電という言い方以外にも、お悔やみの電報とも言われますね。
弔電はいつ送ればいいの?
葬儀の1〜2時間ぐらい前までには届くように用意するのがいいでしょう。
届いた弔電は葬儀の時に弔電披露として読み上げられることが多いです。
1〜3通ほどが全文読み上げられ、残りの弔電は発信者の名前だけが紹介されることが多いですね。
弔電はどうやって送るの?
いちばん一般的なのはNTTの電報サービスでD-mailというサイトでネット注文できます。
しかし台紙料金(500円〜)+文字代金(文字量によって課金。目安は41文字で1020円)と文字数によって値段がすごく高くなり、フォントを毛筆風に変えるだけでもさらに100円かかるという仕様なので、正直あまり使い勝手がよくありません。
ぼくのオススメはVERY CARDというネットで電報を送るサービスです。
VERY CARDなら画面を見ながらレイアウトやフォントも選べるため文面を作りやすく、一括料金で値段も安くて手軽で早いです。
スマホで注文するときも4ページ入力すればサッと注文できますからね。
文字も同一金額で350文字まで入力できますし、今の時代にはとても使いやすいサービスではないでしょうか。
▼一番安い1,280円の悠遠(ゆうえん)でもそんなに安っぽい感じはしませんでした。
▼メッセージは中の紙に印刷されていて、それが外側の台紙で挟まれた状態になります。
外側のデザインや質の違いによって金額が変わりますので、お好みで選んで頂いたらいいですね。
弔電の文例
弔電は日常的に使う文面と少し違うのでとまどうことも多いでですよね。
今から紹介する文例を組み合わせて文章を作っていただければきれいな弔電の文章になりますよ。
弔電の宛名
一般的に弔電は喪主宛に送ります。
首都圏などの大きな斎場では同時に複数の葬儀が行われている場合もありますので、〇〇様と名字だけではなく、できるかぎりフルネームで記載しましょう。
故人とのお付き合いで弔電をだすとき、喪主がわからない場合は「(故人名)様ご遺族様」という出し方もできます。
敬称の使い方
相手との関係を考えて適切なものを使いましょう。
- 敬称の一覧
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- 祖父・祖母…ご祖父様・ご祖母様
- 父・母…ご尊父様・ご母堂様、お父上・お母上、お父様・お母様
- 夫・妻…ご主人様・ご令室様、ご夫君様・ご令閨様
- 息子・娘…ご子息様・ご息女様、ご令息様・ご令嬢様
- 兄・姉…御兄様・御姉様、ご令兄(れいけい)様・ご令姉(れいし)様
- 弟・妹…御弟様・御妹様、ご令弟(れいてい)様・ご令妹(れいまい)様
弔電に使える文例
あまりたくさん文例があっても選びづらいので、シンプルで使いやすそうなものに絞りました。
下記の文章を組み合わせて使うと弔電の体裁が整えやすいかと思います。
- 浄土真宗で使える弔電の文例
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- 突然のお知らせを受け、ご家族様の深い悲しみをお察し致します。
- ○○様の突然の悲しいお知らせを受け、ただただ驚いております。
- 弔問に伺えない非礼をお詫びしますとともに、心からお悔やみ申し上げます。
- 避けがたい無常の風とは聞きながら、余りに早いご逝去に申し上げる言葉がございません。
- 在りし日の面影を偲び、謹んで哀悼の意を表します。
- 在りし日のお姿を偲びつつ、心からお悔やみ申し上げます。
- ご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。
- ご往生の報に接し、謹んで哀悼の意を表します。
- 突然の悲報に接し、悲しみにたえません。
- 謹んで哀悼の意を表し、偲んでお念仏申します。
- ご逝去の報に接しご家族の皆様のお悲しみを思いつつ、お念仏申します。
- お悲しみの事と拝察し、また会える弥陀の救いを有難く思いつつお念仏申し上げます。
- 往生浄土の素懐を遂げられたことまことに尊く、共に浄土での再会を期してお念仏申します。
文例を組み合わせてみると
上記の例文から言葉を選ぶと、
突然のお知らせを受け、ただただ驚いております。
避けがたい無常の風とは聞きながら、余りに早いご逝去に申し上げる言葉がございません。
ご家族様のお悲しみをお察し申し上げますとともに、謹んで哀悼の意を表します。
みたいな感じですね。
できるならオリジナルな文面を足しましょう
弔電とは「人の死をいたみ悲しむ気持ちを表した電報」ですから、定型文だけじゃなくて故人との思い出とかエピソードが含まれたようなものが送れたら素敵ですね。
ぼくは僧侶として葬儀に出席しておりますから、送られてくる弔電もよく聞いています。
そのほとんどの弔電が
○○様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみを申し上げます。
在りし日のお姿を偲び、心よりご冥福をお祈り申し上げます。」(浄土真宗では冥福を祈るとはいわない。)
ぐらいの文面なんですよね。
どこで聞いてもほとんど同じ文面ですから、時折ある故人との関係に触れたようなオリジナルな文面のものが読み上げられるとグッときます。
ということで例文の2行目と3行目の間などにエピソードなどが入るといいですね。
そういうオリジナル文面を足しますと、
突然のお知らせを受け、ただただ驚いております。
避けがたい無常の風とは聞きながら、余りに早いご逝去に申し上げる言葉がございません。
〇〇様とは生前〇〇をよくご一緒させて頂き、〇〇を〇〇する姿を尊敬しておりました。
もうそのお姿も拝見出来ないと思うと無念でなりません。
ご家族様のお悲しみをお察し申し上げますとともに、謹んで哀悼の意を表します。
みたいな感じですかね。
文面を作る時の参考にしてみてください。
浄土真宗では弔電に使わない言葉
オリジナルな文面と言っても気をつけておきたいのが言葉の選び方。
浄土真宗では「阿弥陀仏のはたらきで即座に浄土という光の世界に仏さまとして生まれるという世界観」を大切にしています。
ですので、一般的に弔電に使われる言葉でもその世界観とそぐわない言葉は使いません。
- 草場の影
- 安らかにお眠りください
- 永眠
- 慰霊
- 霊前
- 冥土
- 死出の旅路
- あの世
- 黄泉の国
- 天国
- 魂
- 冥福を祈る
どれも浄土という光の世界に仏さまとして生まれるという世界観には似合わない言葉なのです。
どの言葉も一般的なマナー本では「弔電で使う言葉」として紹介されていますが、浄土真宗の方にとっては不適切な表現だということを知っておくといいですね。
弔電の送り方・例文集まとめ
弔電の言葉の使い方なんて
と思っておられるかたもおられるかもしれません。
しかし、どんな言葉を使い、どんな表現をするか?にその方の思想や精神性があらわれます。
きちんとした表現をできているかどうかはわかる人にはわかるものです。
ご遺族の宗旨やご自身の宗旨を尊重して丁寧な弔電を送るというのも、送る相手に心配りができ知的で素敵なことではないでしょうか。
素敵な文面にして、お気持ちを送ってあげてください。
逆に弔電を頂いた時はお礼状を送りましょう。お礼状の文面も用意しておりますよ。