SETOラ・ピスト「naimono(ないもの)」は瀬戸内サーカスファクトリーの制作活動として、この会場となる倉庫を舞台に滞在制作をした作品です。
いろんなパフォーマーが集まって、それぞれの力を発揮し、ひとつの完全オリジナルの作品を作りだしました。
ご来場頂いたお客様、公演を支えて下さったすべての皆様、本当にありがとうございました。千秋楽、無事に公演を終えることができました。
公演ポスターに出演者、スタッフの皆さんのサイン。
お客様の見送りのあと、余韻を味わう間もなくすぐに撤収作業に。
幻想的な世界から、一気に現実へ。
祭りの後ってなんでこんな寂しい気持ちになるのだろうか。
毎日顔を合わせて練習していたメンバーが、それぞれの場所に帰っていきます。
楽しかった時間ももう過去のこと。これから先数年たって同じメンバーで集まっても、二度と同じ作品にはならないでしょう。
それぞれのバラバラの人生が、縁あってふっと集まって、一瞬何か形を残してまたふっと消えてゆく・・・
まさに諸行は無常なり。
特別な時間は強くその失ったはかなさを感じるけれども、よくよく考えれば日常だって同じなんですよね。
無くなってから気づくのでは遅すぎるのです。
家族、友達、近所の人、職場の人・・・ひとつひとつの出来事が大事な出会い。
何でもない1日1日をどう大事に味わえるか。そして丁寧に過ごせるのか。
そんなことを、はかない気持ちとともに終わってしまった「naimono(ないもの)」のポスターを見ながら考えています。