ichigo-ichie(一期一会)人生を確実に充実させるものの見方。

居酒屋のトイレなんかで、ええ言葉がたくさん載ったポスターとかには大体入っている「一期一会」。

今日はこの言葉を取り上げてみたいと思います。

一期一会は仏教の言葉からお茶の言葉へ

「一期」は一生とか一生涯を表す言葉。

「一会」は法会など人の集まることを指す言葉。

「一期」も「一会」も仏教の中で使われる言葉ですが「一期一会」と一続きの言葉として生まれたのはお茶の世界。

千利休の弟子である山上宗二の書物に「一期に一度の会」と記してあるところからはじまります。

そして、1860年の桜田門外の変で暗殺された井伊直弼が、茶の湯の心得として「一期一会」という言葉を書に残したことから四字熟語として広まったようです。

生活の中になじみ、いろんなところで使われていますが、言葉の歴史としては150年ぐらいという比較的若い言葉なんですね。

一期一会の意味

この言葉はお茶の世界で生まれたと書きましたが、井伊直弼の本の中にはこう書かれています。

そもそも、茶湯の交会は、一期一会といいて、たとえば幾度おなじ主客交会するとも、今日の会にふたたびかわらざる事を思えば、実に我一世一度の会なり。  茶湯一会集

訳:茶の湯の心得は「一期一会」いうて、例え同じメンバーで茶会をしても、今日とまったく同じ事を繰り返すことはできないでしょう。そう思ったら何事も真剣に丁寧にやるでしょ?一生に1回しかない茶席。そう思って礼をつくさなあかんですよ。

ここから転じて、人と会う時は一生に一度と思って大事に会いなさいという意味や、一生の間に1回きりというその機会をさす言葉となりました。

だいたい 毎回 いつも同じメンバーと再会! RISE「whyI’m Me」より

同じメンバーと再開してても、いつも同じだと思ってたら、人とのつきあいも粗雑になるというもの。(この曲このフレーズしか思い出せない・・・)

親しき仲にも礼儀あり、もう2度と会えないかもと思って言葉や振る舞いを考えなければなりませんね。

お坊さんとして感じること

ぼくはお坊さんなので葬儀を勤めさせていただくのですが、葬儀のあと遺族の方が大変悲しんでおられる場面にご一緒させて頂き、いろいろと話を聞かせて頂くことがあります。

近しい人が亡くなったという別れのつらさというものもあるのですが、もう一つの心境として「あれをさせてあげればよかったなぁ」とか「これをやってあげればよかったなぁ」という後悔の気持ちを強く持っておられる方も多いように思います。

やはり「明日もまた会える」と思って付き合っていると、どこか家族に対してぞんざいな扱いをしてしまう心が生まれてしまうのでしょう。

明日はもう会えないと思っていれば、そのまま別れても悔いがのこらないような丁寧な付き合いをするし、かける言葉もまた変わってきます。

毎日あう家族だからこそ、信頼があるからこそ、ぞんざいな言葉遣いや応対をしてしまうかもしれませんが・・・そのまま出かけたときに事故で亡くなったらどうしますか?

けんか別れしたまま、会えなくなったらどうしますか?

やはり身近なところからひとつひとつ心がけていくことが大切であり、「一期一会」の心なのでしょう。

そして一期一会は人付き合いだけの問題じゃない

人との関係性の中で一期一会ということはよく語られますが、実は人づきあいの問題だけじゃないんですね。

生活に関わる全てを「一期一会」というものの見方でみるべきなんです。

鼻から空気を吸い込む度に、僕はありがたがったりしてられない。

<中略>

右足一歩、踏み出す度に僕はうれしがったりしてられない。 真心ブラザーズ「突風」より

さすがYO-KING師匠ええこと言うてますね。

人間はあたり前と思っていることにたいしては喜ぶ心が持てないんです。

さっきの話だったら家族がいてあたりまえ。

息を吸うのもあたり前、歩けるのもあたり前。

水中で溺れて、やっとの思いで空気が吸えたら「ありがたい」。

折れてた足が治って、自力で歩けるようになったら「ありがたい」。

失ってからわかったのでは遅すぎるのです。

何気なくやっている普段の食事も、ちょっと歩くなんてことも、何もかもが本来的には一生に一度きりのこと。

そのことが本当に心の底からわかってくると「有り難し、おかげさまで」という謙虚な心が生まれてくるのでしょう。

特別なことだけを大事にするのではなく、普段通りのごくごく小さなことにも丁寧に意識をもって生きるということが、充実した人生を送ることにつながっていくのです。

一期一会の心をあらわしたウクレレ曲

ひとつひとつのことを喜ぶ、そんな心をもっていきることの大切さを感じられる曲。

Jake Shimabukuroさんの「ichigo ichie」

ホロホロボーイズのライブや、ヨガ教室の時にもこの曲を弾かせて頂きました。

綺麗なメロディと、ところどころでてくる日本的な雰囲気の音階が心地良いですね。

多少アラありますが一発で撮れました。良かったら聞いてください。

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このブログを書いている人

真宗興正派善照寺というお寺の住職をつとめながら、一方ではフットバッグというスポーツで4年連続日本一を継続中。

真面目なお寺の仕事からステージでのパフォーマンスまで、幅広い活動を通して学んだことをわかりやすくお届けしていきたいと思っています。

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