こんにちは、お坊さんブロガーのへんも(@henmority)です。
大人気「LINEでわかる歎異抄」シリーズがはじまりました。
歎異抄の本文がはじまる前の部分、書籍でいう「はじめに」にあたる「序」を解説。
唯円さんはなぜこの歎異抄を書こうと思ったのか?
その秘密が解き明かされる部分です!
親鸞聖人がなくなったあと、しばらくたってこの歎異抄は書かれたということですので、イラストの唯円さんもちょっと年をとってもらいました。
親鸞聖人不在でLINEの相手がおりませんので、今回はラジオ番組にテイストを変更!
DJ唯円のTAN!TAN!歎異SHOW!としてパーソナリティ1人でお送りいたします。
「序」の原文は漢文で書かれていますので、最後に漢文と書き下し文の両方を載せておきますね。
LINEでわかる、改め、ラジオでわかる歎異抄・序
ーON AIRー
♪ちゃっちゃっちゃ〜ちゃららら〜・・・
は〜いどうも〜、はじまりました!
タン!タン!
歎異SHOW!(たんたんたんにしょう!)
この番組は、わたくしDJ唯円がおとどけしま〜す!
はい!
ということで早速ですが、お便りの紹介から。
まずは、ラジオネーム「関東のモンティ」さんから。
唯円さん、こんにちは!
はいこんにちは!
なんで親鸞聖人は流罪になったんですか?
ん〜いきなり突っ込んだ質問ですね〜!
それね、ま〜なんというか・・・
ラジオで話すのもなんなんで、歎異抄の最後におまけつけときますから!
それでも読んでください!ねっ!
はい、そんな関東のモンティさんのリクエストは・・・・・ザ・クロマニヨンズでスピードとナイフ!
いや〜いいですねぇ。
諸行無常の教えをビンビンに感じますね!
はい、ということで、この番組では
私がなぜ歎異抄を書こうと思ったのか?
についておしゃべりするということで、そろそろ本題に入ってきましょうかね〜。
いや〜昔と比べて最近ちょっと困ったことがいろいろ起こってましてね〜。
親鸞聖人がおらんようになってからというもの、親鸞聖人がおっしゃってたことと全然違うこと言う奴らがようけでてきとるんですわ。
ほんまええ加減なもんでね。
いやほんまのところ、自分は親鸞聖人に出会ってちゃんとした話を聞けたからいいけど、もしいい加減な師匠にあたってたらと思うとゾッとしますね。
というのも、他力の教えというのは誤解を招きやすい表現がいっぱいあるんですよ。
実際のところこのままで後々ちゃんと伝わっていくのかちょっと心配。
例えば、「悪人ほど救われる」なんて言うたら
とか言うやつがでてきたり・・・
「他力本願」いうたら
な〜んて他の人の力をあてにする意味で「他力本願」って言葉を使うやつがでてきたり。
いかん・・・・っ!
いかんでぇ、このままではいかんでぇぇぇ!!!(萬田銀次郎風に)
私ね、親鸞聖人から直接聞いたことを本に書いといたろ〜思いましてね。
前半は親鸞聖人がおっしゃってた言葉をまとめて、後半はええかげんなこと言うてるやつらにビシバシつっこみをいれていくっていう内容でお届けします。
あ、そうそう!ラジオネーム「関東のモンティ」さんから質問のあった親鸞聖人が「なんで流罪になったのか物語」もおまけとしてつけてます!
修行の道でさとり開ける人はその方法でどーんといってくれたらええんです。
自分が言うとるのは、「念仏の道を歩もうと思ってる人」の疑いとか迷いとか、変な誤解を晴らしたいな〜思って、本にしといたらええかな思いましてね。
なので、本のタイトルは「歎・異・抄」
親鸞聖人がおっしゃってたことと違う事広まってるやん・・・orz、って「異なる」ことを「歎く」ってことで歎異抄ってタイトルにしたんですよ!
どうっ!?意味わかりやすいでしょ!
♪ちゃっちゃっちゃ〜ちゃららら〜・・・
歎異抄とはどんな本?
歎異抄は全部で18条で構成されていて、前半10条、後半8条の2部構成となっています。
それにプラスして序(はじめに)・中序・後序(おわりに)・付録(流罪記録)がつくという書物です。
とあるように、前半は「親鸞聖人はこう言うとったで編(親鸞語録編)」。
後半は「ちゃうやん!そういうことやないんや編(歎異編)」となっています。
実は、親鸞聖人本人はまったくといっていいほどご自身のことを書物に書き残しておられません。
ですので、実際のところ親鸞聖人がどんな人物であったかを知る手立ては非常に少ないというのが現状です。
そんな中、この歎異抄には弟子唯円が実際に親鸞聖人本人から聞いたとされる言葉がたくさん盛り込まれているので、その言葉を通して親鸞聖人はどんな人物であったか、またどんな教えを説いていたのかを知る手がかりとして重要な資料となっています。
歎異抄は親鸞聖人本人が書かれた書物ではないですが、浄土真宗の教えを伝えるのに非常に重要な役割をもった書物として大事にされています。
他の条にも興味が出た方はLINEわかる歎異抄シリーズをまとめたページもぜひどうぞ!
参考文献
歎異抄・序(原文・書き下し)
(原文)
竊回愚案、粗勘古今、歎異先師口伝之真信、思有後学相続之疑惑。
幸不依有縁知識者、争得入易行一門哉。
全以自見之覚悟莫乱他力之宗旨。
仍故親鸞聖人御物語之趣、所留耳底聊注之。
偏為散同心行者之不審也。云々。(書き下し)
ひそかに愚案を回らして、ほぼ古今を勘ふるに、先師(親鸞)の口伝の真信に異なることを歎き、後学相続の疑惑有ることを思ふに、 幸ひに有縁の知識によらずんば、いかでか易行の一門に入ることを得んや。
まつたく自見の覚悟をもつて他力の宗旨を乱ることなかれ。 よつて故親鸞聖人の御物語の趣、耳の底に留むるところ、いささかこ れをしるす。
ひとへに同心行者の不審を散ぜんがためなりと云々
真宗聖典P831
(あれ、もうこれしゃべってもいいの?
まだ?
あ、はい。
じゃあ・・・)