うちでは妻と人生観とか仕事観とか、結構いろいろ話をするのですが・・・先日は仕事論とでもいいますか、仕事に取り組むときにどんなことを考えているのかということが話題になったのでその内容を記事にまとめてました。
仕事論といってもいろいろパターンがあるので、今日は「人に頼まれた仕事」をどのようにこなすか?という話。
仕事に取り組むときに気をつけるべき3つのこと
会社内でも誰かに「これやっといて」みたいな作業や仕事を振られることがありますよね。
ぼくが人から依頼を受け、仕事や作業に実際に取り組む前段階で確認するのはこの3つ。
- 頼まれている作業は、誰のどんなニーズに応えるための仕事なのか?
- プロジェクト全体の中でどういう意味や役割をもつ仕事か?
- いつまでにどういう達成度で提出すればいいのか?
これを常に確認・意識してから取り組むわけです。
改めて言うまでもない、本当にあたり前の話なのですが・・・なかなかこれをおさえないまま仕事に取りかかってしまう方も多いように思えます。
上の3つの情報をきちんと押さえてないとどんなことが起こるかというと、
- やったはいいけど、何の成果も残っていない。
- 便利屋として使われて、自分のやるべき仕事が圧迫される。
- 全体の中の立ち位置がわかっていないので、依頼した人の期待している成果がだせない。
- 締めきりに間に合わない。
- 無駄な作業をして時間のロスができる。
仕事の難易度、内容によって状況は変わりますが基本的に上のようなトラブルが起こります。
この3点がおさえられてたら解決の仕方や手段は自由になるし、依頼主に対して何か質問があっても大きく的をはずすようなことはありません。
ひとつ最近担当させて頂いた仕事を例にとってみましょう。
1.誰のニーズにこたえるための仕事なのか?
ジャグリングの大会JJF2016(ジャパンジャグリングフェスティバル2016)のTシャツのデザインを担当させて頂きました。
イベントのTシャツを作るという仕事ですが、ここにはどんなニーズがあるのでしょう?
- JJF2016は東京開催である。
- 着る人はジャグラーである。
- 一般人は着ない。
- 会場に来た人だけが買える。
- ジャグラーは黒Tシャツ好きな人多い。
- ちょっとジョーク感とか錯視、ギミックのようなおもしろさを含有したデザイン
- ぱっと見普通のTシャツなんだけど、実はイベントTシャツ。
他にもありますが、満たすべき条件をざっと書きだすとこんな方向だろうなあと思いました。
2.プロジェクト全体でどんな役割の仕事か?
Tシャツが大会のメインのグッズになりますし、参加者が記念に買って帰りたいと思うようなものであるべきだと思いました。
そして、大事な事は大会が終わってからも普段着として着られるようなデザインにしておくこと。
イベントのTシャツなんだけど、イベント感が強すぎてもダメかなぁという微妙なところです。
一般の人向けにデザインするとまた違うアイデアにすると思うのですが、ジャグラーという人種(うまく言えないんだけど、好みの傾向みたいなものがある)に対して要求を満たすようにする必要がありました。
3.いつまでにどういう達成度で提出すればいいのか?
どんな仕事にも締め切り、これが大事ですね。
最初の締めきりまでに、デザインの素案2つを提出し、おおまかにこんなテイストのデザインでどうでしょう?というものを提出しました。
ラフスケッチ、とかたたき台というものを提出するこの段階で相手に意図が伝わるだけの完成度のものをだしておく方が信用につながると思います。
できるだけ精度の高いものを出しておくというのは重要ですね。
依頼主に「こういうものが完成するよ!」というイメージをできるだけわかりやすくしておくことが後のトラブル防止につながります。
デザインのイラストだけじゃなく、「Tシャツに印刷したらこんな感じに見えるよ」という所まで作って提出しデザインを決めて頂きました。
2種類作って提出して、作った本人的にはボツになったデザインのほうがかわいいかなぁと思ってたんですが・・・・(^^;)
まぁそんなこんなでJJF2016のTシャツデザインができました。
JJF2016記念Tシャツ
今年のモチーフは「ブロック崩し」
みんなが知ってるあのゲームですね。
下のバーにジャグラーが乗ってて、5ボールを投げながらブロックを崩しています。
ボールが当たってブロックが抜けたところがJJF2016TOKYOになっている、というデザインです。
ジャグリングにはドロップもつきものなので、「落ちてくるボールをとるのが間に合わない!」みたいな遊び心も入れながらデザインしてみました。
このTシャツは事前予約して、なおかつJJF2016に参加し、当日大会会場で受け取れる人しか買えません。
JJF2016の公式サイトより申し込みをして会場に足をお運びください。
これは仕事を依頼する時にも重要。
逆に、人に仕事をお願いする時はこの3点がわかりやすいように依頼するとスムーズにやり取りができるんですよね。
最終的には「この時点でこの状態になってればいい」ということが相手ときちんと共有が出来るとトラブルはグッと減るわけです。
人に言われた仕事を、言われた通りすると双方の誤解や勘違いも要因となって行き詰まることも時々あります。
その行き詰まった時に、着地点はどのあたりか、解決の方向はこっちだ、ということだけでもわかっていれば別の手段を使って目標に向かうことができます。
山頂がどこかさえわかっていれば、登っている登山道が倒木で塞がれていても別のルートを使って登っていける、そういうわけですね。
- 誰のニーズを満たす仕事か?
- 全体の中でどんな役割か?
- 締めきりはいつか?
この3つはしっかり意識して仕事に取り組みましょう。