このタイトルを見て、「あれ・・・これラノベじゃね??」って思ったあなた。
ネット世界の住人ですね。
最近2chでこういうのがありましたね。
チートってのはもともといかさまとかズルをいう言葉なんですが、ネット用語では「ずるいぐらいスーパーすごい」「話しにならんぐらい強い」みたいな意味ですよね。
ちょっとおもしろいし、読んだ人は多少関心でるやろな〜と思います。
やりとりみてたら中にはお坊さんが書き込んだんだろうなぁと思うものもありますが、書き込みをしている人たちの基本的な理解として、
- 浄土真宗は楽勝すぎ。
- 浄土に行きたいから念仏をする。
- 悪いことをしても極楽いけるんやったらええやん。
みたいに思っている人が多数。
どうなんでしょう?
このブログを読んでいる方も同じように考えておられますか?
真宗僧侶からみたら・・・
何いってんの???大丈夫??
って感じです。
いやほんとに。
浅い歴史の知識と、それぞれの思い込みや誤解のまま好きなことが書かれています。
多少あってる風の書き込みもありますが、いや、その理解では全然違うよってのがごっちゃになっています。
なによりお金の問題とか死後がどうとか、普及の為にこういう楽ちん仕様にしたとか・・・・全然ちが〜う!!
これは生き方ということが問われているんだ、ということがすっぽり抜け落ちているんです。
そこで今日ご紹介するのが、本願寺派僧侶の石田智秀さんのこの一冊。
「浄土真宗の信心がこんなにわかりやすいわけがない(響流選書)」
アニメ、まんが、ゲームおたくの石田智秀住職がラノベ風のタイトルをもじって書いた本書。
仏教系の本は専門用語が多く、「真面目に固く」書かれたものが多くて一般の方は特にとっつきにくいものも多いです。
しかし、この本は法話形式で書かれているので非常に読みやすく、1時間ぐらいでさっと読めます。
2chやまとめサイトなんかになじみのある方は、各章や文章中にでてくる表現にニヤッとするところも多いんじゃないでしょうか。
この本のテーマを一言でいうなら「信心とは何か?」ですね。
しかし「信心」というのを理解するのはとても難しい。
浄土真宗全然楽勝じゃないよ
浄土真宗ってちょっと勉強すると、「何これめっちゃややこしいやん。」ってなります。
「ナムアミダブツ」っていえばええだけちゃうの??って。
なぜそれでいいのか、なぜ「ナムアミダブツ」というだけで成立するのか。
「信心」という問題がでてくるのですが、ここを理解するのが非常に難しいのです。
この本の中でとても共感した文がこれです。
「お寺を継ぐからといって、自分が信じてもいないものを他人に勧めるような人間になるべきではないだろう。ならば、わたしはこの信心の問題を絶対に解決しなければならない。しかし、これだけわかりにくい信心をわかる日が、いつか来るのだろうか……?」
ぼくも住職をしていますが、自分に信心がはっきりとわかっているかと問われると、「信心があります!」とはよういえんのです。
ただ、ぼくは浄土真宗のお寺で良かったなとは本当に思っているんです。
- 祈願すれば絶対に試験受かりますよ。
- お参りすれば、病気が治りますよ。
- うちのお寺きたら、いい相手と巡り会いますよ。
- うちでお参りしたら厄が落ちますよ。
(これも読んでね)
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こういうのを信じるのが「信心」ではないんです。
そんな無責任なこと、保証も約束もできんのに絶対よう言わんと思うわけです。
しかしどう教えを受け止めて生きていくのか、念仏をして生きた方の姿勢を一緒にならっていきましょうとは言うことはできるかなと。
学識の高い方が浄土真宗を知っていく、そして伝えていくにあたって、どのようにつまづいたのか体験談と心の内を書かれた一冊。
電子書籍で¥250と値段もお手軽ですし、浄土真宗にちょっと興味出た方は一度読んでみるのもいいのではないでしょうか。
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